2011年11月04日

文化の日、横浜トリエンナーレ最後にもう一度

 昨日は文化の日で、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、憲法が公布された日を祝日法で「文化の日」と定められたそうです。日本は戦後、自由と平和を愛する文化国家としてアイデンティティーを構築して行くわけです。しかしながら国全体の施策のなかで文化関連が占める予算は先進国の中で最低水準です。お隣の韓国は日本の5倍あるそうで、日本は到底文化大国、立国とは呼べないのが現実です。文化と言う概念は裾野が広く、なかなか定義するのが難しい分野です。芸術を始めとし、グローバルな表象を扱っていく上で、本当はかなり真剣に検討される必要があるものなのです。技術力だけではモノが売れない時代を迎え、想像力を如何に解放して行くかが勝負の別れ目になりそうです。


 横浜トリエンナーレ2011が今週末で終了します。初めて横浜市が中心となって行なわれた今回のトリエンナーレは横浜美術館をメイン会場にしたことで、将来に向けて安定感を獲得できたのではないかと思いました。やはり毎回暫定的な会場では根づかない感が否めないところでした。横浜美術館は外から見るとメトロポリタン美術館のような巨大さを感じる建物ですが、中はその印象からすると展示空間が狭く、外観と全く釣り合わない印象です。そのため、今回のトリエンナーレの展示でも、一点一点については面白く見ましたが、全体的な体験としては、そのメッセージ性や方向性についてやや物足りない印象を受けました。吹き抜けの巨大エントランスロビーも、作品を飾れるように改修したのは高く評価するところですが、その大きさが充分には活かされていなかったのは残念です。どちらも美術館の構造的な問題に関わっているので、次回への課題として考慮が必要でしょう。


 横浜市が主体となって行なった今回のトリエンナーレは、その枠組みの中で一定の成功を納めたのではないかと評価します。元々国の文化政策の一つとして始まった横浜トリエンナーレなので、グローバルな文脈とローカルな文脈を見据えて進化して行くためには、国策という制限を超えることはもちろん、3年に1度のトリエンナーレの繋ぎの年に、如何なる布石を打っておくかが問われる所です。
タグ:アート
posted by ミツオ at 00:00| Comment(0) | アート